mercredi 14 décembre 2011

「泉よ、おまえの水など飲まない」



こんなことを決して言ってはいけないという諺がフランスにある。

« Il ne faut jamais dire : fontaine, je ne boirai pas de ton eau »


確かに、状況が変われば泉の水などはすぐに飲みそうである。そうせざるを得ない状況も簡単に想像できる。人生を振り返っても以前では考えられないようなことが起こったりして、この言葉の意味も理解できるようになる。近い例ではフランス語で哲学をやるためにパリに滞在し、しかも学生に戻るなどとは想像さえできなかったことである。それまではアメリカ文化の中に浸り切っていたのだから。そのため、これがとんでもない心変わりに映ったとしても不思議ではない。ただ、このようなことは起こるのである。

さらに、新しい領域に踏み込んでから、それまででは考えられないような方々との接触が生れている。一般論だが、あの人とは絶対付き合わないなどと宣言しない方がよいだろう。いつ状況が変わるかわからないからである。人のこころは不思議である。自分のこころが変わるかもしれないし、相手のこころに変化が生れるかもしれない。決めつけず、時の流れに身を任せながら時が引き寄せる変容を味わうという心持が豊かなものを齎してくれるのかもしれない。




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